買っちゃったから……

仕方なく読んでみました、『騎士の系譜 フェンネル大陸 偽王伝』。
騎士の系譜 フェンネル大陸偽王伝 (講談社ノベルス)
まだ50ページ足らずしか読んでませんが、その間に何度投げ捨てようと思ったことか!!
徴兵制で兵を集めてるから軍隊じゃないとか(じゃあ、徴兵制の韓国軍は“軍隊”じゃないのか)、騎士は軍とは別だとか(騎兵隊はこの世界の軍には存在しないらしい)、その騎士団が王を守る役目しかないだとか(それは近衛の御仕事です)、卑近なところでは、パンが主食の国の王都に、パン屋が5軒しかないだとか(ちなみに、中世ですら、平均的な都市は人口一万人は下りません)。中世〜近世の大学で大学紛争だとか(ねぇよ!)、法務官(法務省の次官くらいなカンジ?)が牢屋の鍵を直さなきゃならないとか――どこの村だよ! って云う。あと、監査官が各省庁のトップだとか(監査官は、基本的には行政には噛みません――独立組織でなくて、何のための監査なんだか)、その下に長官(!)がいるとか。




つか、この人、後数日で28歳のはずですが、何か、話だけ読んでると、中学1年生の書いたファンタジーみたい。いや、メンタルがじゃなく、純粋に素養の部分で。
だって、高校くらいになったら、騎士と軍隊とが別だなんて阿呆なことは云い出さないでしょう。いい大人なら、長官の上に監査官がくるなんぞとは思わないだろうしね。
つうかマジ、この人、中学の勉強からやり直した方がいいよ。歴史と公民がわかってないよ! こんな28歳はなし!!
それ以外にも、何かこの人子供? みたいなのがいろいろいろ……なんて云うの、レベル中の私立の小〜大一貫校(しかも女子校)で、抜き出もせず、いじめられるほど悪くもなく、何となく卒業して、就職はおろかバイトすらせずに、コネで持ち込んで作家になった、みたいな感じがします(ホントにこうだったらすごいなぁ)。しかも、新々本格とかのミステリーしか読んだことがない(新聞とかは当然読まない)とか、TVはドラマ、アニメと音楽系、それにバラエティーのみ、とかね。はは。
いや、講ノベの編集の人、この話はマジヤバいって。打ち切ろうよ、マジで。この作家の恥をこれ以上さらすのも哀れだしね。講ノベのレーベルにも傷が付く、つぅかついてる、既に。
それにこの作家、心理学の勉強か、人間観察をさせたほうがいい。ヒッキーなのかな? 核家族で、兄弟もいないとかか? 全然人間把握も甘いよ。
こんなんで、よくデビューさせたなぁ――やっぱコネ?




ともかく、あまりにもあんまりなので、こっちを読みましたよ、『銀のスケートぐつ』byメアリー・M・ドッジ、ポプラ社銀のスケートぐつ (世界の名作文庫)
初版を見たら、1984年だって――二十年前だ……あたしが昔読んだのってそれだな。
イラストが今風になって(昔のは、もうちょっとリアルテイストだった――そっちの方が、個人的には好み)、多少の改訳はあったけれど、基本的には懐かしいあのお話で嬉しかったです。
貧しい兄妹が、お母さんと、ボケちゃった(話の途中で正気に返るけどね)お父さんを助けて、苦労しながら最後にはHappy Endっていう――まぁお約束で。
でも、やっぱり何て云うか、登場人物が毅然としてていいです。むやみと反抗したり、賢しらぶったりしないしね。いい子すぎるきらいはあるけど――まぁこんなものでしょう。


そういや、こないだ『秘密の花園』byバーネット、新潮文庫、も買いましたよ、古本屋で。やっぱり、バーネットも好きだ――そしてエンデも。
児童文学も、いいものは“児童文学”の枠を大きく超えて、人の心に響くよね。
ああ、メーテルリンクの『青い鳥』(堀口大學/訳、新潮文庫)も読み返したくなってきた――口直しには、やっぱりいいものを読もう。


と云うことで、次回は――『サジュエ〜』の続きか、鋼錬ノベルス?