ライトノベル☆メッタ刺し!

……ではなく。
正確には、『ライトノベル☆めった斬り!』(大森望三村美衣 大田出版)。ライトノベル☆めった斬り!
昨日出た『本の雑誌 文庫王国2004』に、どっちか(たしか三村氏)が評を書いていたので。
あれです、例の『文学賞メッタ斬り!』(PARCO出版)の人ですよ。大森望が。




で、期待をややしつつ読んだのですが……
なんですか、ライトノベル業界は聖域なんですか? こんななまぬるい評で「めった斬り」とは笑わせますな。
つぅかあの、あたしメッタ刺しに出来ますが。していいならやるよ? 門馬もマリマリも天祥も、わりとじゃなく辛口よ? やろうかな、本当に。




とまぁ、こんな気分になるくらいに、コケ脅かしでした。まぁ、わりと云いたいことは云ってるのかもしれないが、それにしても、『文学賞』の時とは大違いじゃないかね、大森望
マジ、何も斬ってねぇし!
特にぬるいのが、対談の間に挟まれる「ブックガイド」で、ラインナップも謎なら、評価基準も謎。
何で『エフェラ&ジリオラ』(ひかわ玲子 今は講談社WH……か?)とか『カナリア・ファイル』(毛利志生子 集英社SD文庫)とか『月の系譜』(金蓮花 集英社コバルト文庫)とかが入ってるのか、それなのに何で『でたまか』(鷹見一幸 角川スニーカー文庫)が入っていないのか、何で『オーフェン』や『ロードス島戦記』より『スカーレット・ウィザード』の方が評価が高いのか――その辺とっくり聞いてみたい。あと、井辻朱美の『ヘルメ・ハイネの水晶の塔』(講談社WH)と『撲殺天使ドクロちゃん』(おかゆまさき 電撃文庫)の評価がそんなに高いのかも。
つうかそれもさることながら、本当に、何でそんな茅田砂胡の評価が高いんだ、一定年齢以上のSF関係者! 大原まり子も褒めてたよね。あの外伝読んで、それが云えるって、一体……あたしはあの話、2巻目でかなり投げて、外伝で「金返せ!」と思った。まぁ、高里椎奈よりはましだけど、あれよりましだって、全然自慢にならないから、マジで




とりあえず、ライトノベル系なら、疑問を覚えなくていい『ライトノベル完全読本』(1、2巻 日経BP社)がオススメです。わりと書いてる面子もいいし(大森・三村どちらかor両方も、コラムとか書いてたはず)、広く網羅しているので、こんな「はぁ?」感はない、はず。
こちらも、伊達にライトノベルばかり読んでいるわけではないのだよ。
つぅか、評論系の人が、西尾維新とか佐藤友哉とか引き合いに出すとき、メタフィクションが云々とか云い出すの、ウザったいから止めて欲しいですね。それで、肝心の“小説としてどうなの?”がうやむやにされ気味なのではないかと思う。つぅか、エンタメにメタフィクション云われても、つまんなきゃ、ただの駄作じゃんとか思うのですが。その辺の感覚って、あの辺の評論家系の人にあるのかな?
まぁ、どうせ新本格とか、新々本格とかには関係ないし。
つぅか、ホントに読んで面白い本がないのが(泣)。昔のスニーカーとか、今でも結構面白いけど、今のあの辺には、あまり魅力を感じないなぁ。




ところで。
あんまりむかついたので、基本的にやらない主義の、挟み込みの葉書で感想、をやってみようかと思います、高里椎奈
つか、このひとメフィスト賞取ってたんだ。びっくり。推理は、政治や世界情勢や経済知らなくても書けるんだね。はー。