今回は、ちょっと早いぞ!(本当か?)

昨今、真剣に読むより書くの方が多い久住でございます。
書いてますよ、二次創作だけど(苦笑)。2月からこの方、下書きの枚数だけで200枚超えてる(400字詰め換算)もん。終わったの一本だけですが(苦笑)、まぁその辺は仕方ないということで。

さて。
その読まない最近で読んだもの――一昨日あたりに刊行の、『護樹騎士団物語 螺旋の騎士よ起て!』(水月郁見 徳間ノベルスEdge)護樹騎士団物語 螺旋の騎士よ起て! (トクマ・ノベルズ EDGE)
ざっと読み(ネーミングとかの趣味が著しく違った&「諸兄」って呼びかけが何とも……)での感想は、
この話の文化レベルってどれくらい!?
でした。いやホント。
だって、主人公が巡礼で旅するのに、干し肉を買い求めるシーンがあるんだけど、そのくせ街の照明や暖房は電気なんだって。あり得ないよ!!
「翔空艇」とか「守護機」とか、ちょっと『聖刻』っぽい感じにしたいんだろうけど、それはそれで構わないんだけど、それならいっそ、そういう高次な科学技術は一部の特権階級の占有物で、一般庶民は全然文明の恩恵に預かってないって設定の方が説得力があるんじゃないのかなぁ。

あと、初手の(どうやら作中の書き手であるところの)エソワ・リュードの手記の中なんぞは、「民主主義」やら何やらを出して、青い学生の云い争いっぽい感じを出したいんだろうなと思いつつ、正直まったく阿呆くさいやりとりにしかなっていなくて、愕然と致しました。
「別名で航空サスペンスも書く本格派」とのことですが、看板下ろした方がいいよ。多分、あんまりアカデミックな方向には興味のない人なんだろうな――何か、『報道2001』とかのワイドショー的政治番組めいたやりとりは、いくら大学生設定とは云え、ご勘弁って感じでした。まぁ、それが実態に近いのだとしても、そのやりとりで17頁弱も使うのはどうかと思われ。
いや、同じような手法で、見事に人を騙くらかしてくれた『プリンセス・ブライド』(W.ゴールドマン ハヤカワ文庫FT)プリンセス・ブライド (ハヤカワ文庫FT)みたいな本もありますが(この話は、すごくうまく仕掛けが作動していて、非常に面白いです。映画化もされたみたいですが――あの面白さは、文章でないと感じにくいんじゃないかな)、『護樹〜』はそこまで巧く構成されてないもんな。

まぁ、以前に書いた『フェンネル大陸偽王伝』(著者誰だっけ、あの、薬屋探偵のひと)よりは全然ましですが――正直、自信を持ってはお勧めしません。\1,000-弱の金額と、時間が惜しくない人には、まぁどうぞとは云うけどね。
つぅか、どうにも『聖刻』臭(あるいは富野臭)がするのと、まぁ続くんだろうけど、エソワ君はどうなった? ってのがね……編集、仕事してる? 最近、こればっか書いてる気がするけど。

しかしまぁ、これじゃあ茅田砂胡がよく出来てるように見えちゃうよなぁ。つうか真剣に、中公N川氏が良い編集に見えてきちゃう(そうでもないと思う部分は多々有り)段階で、もう……
世の編集諸氏、真剣に奮起していただきたい、つか勉強しろ、マジで。

さて、本当はもう一冊、愛しの高瀬美恵ファイアーエムブレム 聖魔の光石 上』(スクウェア・エニックス)も買っていたのですが。まだ読んでない&上巻のみなので、この感想はまたいずれ。そういや、この2冊、イラストレーターが一緒(鈴木理華)だ……まぁ、FEの方がイラスト点数多いけどね、勿論。

さぁて、次回は何の本にしようかな……