ちょっと一休み、みたいな。

新刊ではないのですが。


この間、ひょっとTV見たら、『ソウル・メイト』とやらがやっていて(番組名は違うのだったはず)、そういえばちょっと気になってたんだよなーと、買ってみましたB. L. ワイス。
三冊ですね、『前世療法』1・2、『魂の伴侶――ソウル・メイト』。前世療法―米国精神科医が体験した輪廻転生の神秘 (PHP文庫) 前世療法―米国精神科医が挑んだ、時を越えたいやし〈2〉 (PHP文庫) 魂の伴侶―ソウルメイト 傷ついた人生をいやす生まれ変わりの旅 (PHP文庫)――全部ブックオフで買いましたが(笑)。


読んだんですが、えーと、うん、何か、こうやって読むと眉唾っぽいよな……スピリチュアル系と云うか、完璧精神世界系?
個人的には、多分ソウル・メイトってあると思うし、転生とか何とかもあると思うんですけども、何かこう、文字にされると途端に胡散臭く感じるのは何故なんでしょう。って、こう書いてる段階で、自分の文すら胡散臭ぇ。
著者は、れっきとした精神科医なんだけど――ただ、アメリカの精神科医って、一歩間違うとスピリチュアル系だからなー、あっちの精神医学界って、確かユングが元だったと思うし、ユングって、そういう意味ではややスピリチュアルに傾いてたからなー。
と思うと、ヨーロッパ学派系心理学が根っこの私なんぞ、胡散臭く思っちゃうんだよね、仏教的にはOKなはずなんですが(苦笑)。


まぁしかし、ソウル・メイト、あるとは思いますよ、多分。
うちの相方は、謎の前世占いによると、前々世は上海の英中ハーフ、その前は第一次世界大戦で戦死した兵士、その前は今は沈んだ南太平洋の島の住人、だったそうで。私は同じ頃、上海在住の英国人、その前はやはり兵士で一緒に第一次大戦で戦死、沈んだ島にも一緒に住んでたらしい。相方の直近の前世は三毛猫ですが(笑)。
まぁ、ずっとわりと近い感じでは来てるんだろうなぁと思います。この前世、ホントか嘘かは知りませんけども(笑)。最近だと、割と兄弟に間違えられるしね。顔は似てないんですが。雰囲気が似てるのか? ――似てないと思うんだけどなぁ。
まぁ、『仏陀のことば』でも、涅槃に至るまではずっと転生し続けるそうなので、それもありなのかなぁと思いますね。で、最終的には“二度と再び女の胎から生まれてくることはない”になる、と。……すっげ先行き長そう(汗)。


まぁ、前世が何でもいいんですが、同じような失敗は繰り返したくないなぁ、と思います。が、既にこの人生でも、いろいろ何だか駄目駄目なんですけども……
失敗の多い人生は、1回で充分だと思います……


あと、こっちは新刊、『官能小説用語表現辞典』(永田守弘/編 ちくま文庫)。官能小説用語表現辞典 (ちくま文庫)
この本、マガジンハウスから出てたものを知ってはいたのですが、いや、買って読んでみるとすごいですね!
普段BLとかタンビとかでは目にしないような、スゲェ(いろいろ)語句が並んでます。
ナニとかソレとかが、銃とか剣とかはともかく、ほおずきとか若竹とかお刺身とか……!
つぅか、食べ物系の表現多いんですけど! “生焼けのローストビーフ”とか“焼きすぎたローストビーフ”(この二つ、違う作家さんの表現です)とか、“明太子”とか“ワインをたらされたアワビ”とか!
……どういう局面で使われているのかは、是非とも本文をお読みください。とりあえず笑えます、笑うもんじゃないのかもだけど(笑)。


あー、冲方、うちで『ヴェロシティ』のサイン会があるのですが、その日出勤だよ、つーか、みんな土曜日かよ! 講演会とか行きたかったなぁ(書泉ブックマート(だっけ?)に3時とかは絶対無理!)、けど、うちでのサイン本だけは、頼み込んだからまぁいいや。つーか、どうせ発売日に買うし。
しかし……大きな声では云えませんが(って、ここで書いてるやん!)、ちょっと今回は微妙なにおいがする……あくまでも勘ですが。今度は読者を選ぶ、と云うか、ぶっちゃけ、「ビミョー……」
うう、あと1週間くらいで発売か……表紙見ればいろいろわかるんだけどなぁ……

ルネサンス流行りなの?

買った本の話ではないのですが。


昨日、他所の本屋(←おぉい……)に行ったら、講談社から惣領冬実の『チェーザレ』1,2巻チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス) チェーザレ 破壊の創造者(2) (KCデラックス)が出ているのに気がつきました。
2巻の帯に「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と書いてあるので、どんなかなーと思って、シュリンクの間から(←おい!)チラ見したのですが。
……ううぅぅううん、髭ハゲじゃない……いや、髭なんだけど、禿げてない……
だって、チェーザレに仕えた時って、先生既に50くらいなわけで、その頃ってもう髭わさわさで、デコ後退してたはずなんだけど。あんな若くて髭の短いのは先生じゃない〜! 萌えねぇ〜! と云うのは、私の勝手な云い分かしら?


まぁでもそれ以前に、どうも少女漫画畑のひとのチェーザレって、何か骨太さ(体格ではなく、精神の)が足りないように思えるんだよね……
氷栗優の『カンタレラ』(1〜10巻 秋田プリンセスコミックス)カンタレラ 10 (プリンセスコミックス)(10巻表紙)もそうなんだけど――って云うか、惣領さんのは、流石にこっちほど弱々しくはないけどね。
さいとうちほのチェ−ザレ(『恋物語』とか『花冠のマドンナ』とか)恋物語 (10) (プチコミフラワーコミックス)の方が、個人的には好みだなぁ――王者のように鷹揚で、尚且つ悪役然としたところがね。
惣領さんのは、何か、新資料(? だっけ?)をもとにしているので、他のひとのと違うらしいのですが(今までのは、塩野七生がもとらしい……)、何かな……ちょっとヴィジュアルが駄目で(先生だけじゃなく、ヴァレンティーノ公も)、それだけで手に取り辛い感じが致しますね。……読んでないのに、あれですが。
何か――ヴァレンティーノ公、若造過ぎるんだもん。性格は(読んでないのでしりませんが)あれとして、2巻目の表紙帯のもちょっとな――うぅうん。惣領さんの絵が合わんのか――だが、普通の少女漫画の方では、結構好きな絵なんだけど。
川原泉チェーザレ(『バビロンまで何マイル?』)は、ちょっと性格キツそうな感じでまぁまぁあれですが、しかし、あんなキツさじゃあ、一軍の将としてはキビしそうだしね。
ミケ(notミケランジェロ)は、川原泉のがイメージですが。先生は――氷栗さんのも髭短く禿げてなかったので、やっぱりさいとうちほのかなぁ。髭もさもさが好き♥


どうも、先生とヴァレンティーノ公、それからミケちゃん(ミケランジェロね)に関しては、結構うるさいみたいです、自分。
ううう、どなたか、奔放に遊びまわり、ヴァレンティーノ公と(普通に、兄妹として)仲良しなルクレッツィアさんとか描いてくれませんかのぅ……


それはさておき。
地元(っても、使用駅の傍)の本屋さんが一軒、閉店してしまいました――中学時代から結構お世話になっていたのですが、昨年くらいに、中規模チェーンのお店が駅前に進出してきて、お客さんが激減してしまったらしいです。
まぁ、売り場面積が3倍くらい違うので仕方ない話なんですけども、何だかなぁ、とは思いました。
まぁ、そう云いつつ、自分も勤務先とか、その傍の他所の本屋(←おい!)で買っちゃってたからなぁ……
と思ってたら、先日の新聞の折込で、家の近くの本屋のグループ(こちらも中小)の広告が入ってまして、“最近、個人経営の本屋さんの閉店が多い”という記事があり、そーねーと思いました。
こっちも、大きなところに勤めてるのであれなんですが、小さいところは本が入らないしね。うちの支店だって、新規開店の時、売れるコミックの配本一冊だったからなぁ……(しかも、決して客数の少ない店ではない) それでも、チェーンに入ってるところは、他店で在庫抱えてるところから融通してもらえるけど、完璧個人商店はなぁ……教科書販売の指定でもない限り、厳しいですよね、やっぱ。
本屋はクレームも多いし、万引きは多いし、単価は安いし、そのくせ雑誌や新刊の点数は多いしで、真面目に利益上がんないですよね。採算考えると、ホント、割にあわねぇ商売だなぁと思いますね。それでもやるのは、本を売るのが楽しいからなんだけど。出版サイドと違って、いろんな版元の本を扱って、いろんなものを(シュミも含めて)おすすめできるからなんだけど。


でもねぇ、ちょっと思うんだけど、本屋がこうも厳しくなったことの裏側には、売れない、つまらない本を平気でどんどん出版する、版元サイドにも問題があると思うんですよね。
うちの会社、年一回、全社員(バイトこみ)対象の“読んで面白かった本”ランキングをやるのですが、今年は、真剣に思いつかなかったもん('05.09〜'06.09の間に出た、文庫落ちを除く一般向け書籍、が対象)。
小説読んでませんよ、最近。コミックも、最近のではあんまりなぁ……
本屋歴長いので(2桁……)表紙をみると中身の面白さは大概わかるのですが、最近は引っかからない。真剣に引っかからない。
本屋大賞にノミネートされるような本が好きじゃないのでアレなのかも知れませんが、最近の小説(特に国内の若い人の書いたの)って、“小説”の形態じゃないと思うようなの多いですよねー。
そういうの平気で出して、点数だけ増やしてるけどものは売れないって云うのが、最近目立つような気がします。
大塚英志ラノベに関して云ったことが、出版業界全体に対しても云えるようになっちゃってるなぁと。売れないから、“下手な鉄砲も数打ちゃ当たる”的にタイトル数だけ増やして、でも中身がまずいから当然売れない、みたいな。で、仕方がないからまた数を増やす、と。
この業界の体質改善ができない限り、個人商店の閉店は、きっとこれからも続くんでしょうね……


おお、珍しくも真面目な話になって、この項は終了。

さてさて。

二ヶ月ぶりですが、まぁ、ここを定期的に見てる人はいないだろうからな……


さて。


最近は特に買った本がない――わけじゃないけど、新刊ラッシュは来月なので、今回は、買い揃えたレオナルド・ダ・ヴィンチ関連の漫画に関して、ちょこちょこと。


まずは綺麗どころから。
さいとうちほ『花冠のマドンナ』(小学館文庫、全4巻)花冠のマドンナ (1) (小学館文庫)
ダ・ヴィンチ先生が描いたと云う「花冠のマドンナ」を巡って繰り広げられる、歴史ファンタジー
先生が美形! で、性格は悪いな! サライがちょこっと出てきますが、ちゃんと画家の助手の仕事をしててびっくりです(笑)。ラファエッロくんもちょろりと。
まぁ、でもこの話は、ヒーローその二のチェーザレ・ボルジアがカッコいいので、それで終わらせてもいいような気が(笑)。


次。
同じくヴァレンティーノ公絡みで、川原泉『バビロンまで何マイル?』(白泉社文庫)バビロンまで何マイル? (白泉社文庫)
説明するまでもないくらい有名なお話だと思いますが、迷い込み系歴史ファンタジー? と云うか。
チェーザレとルクレッツィアさんメインなので、まぁ先生はちらりとね。
割と温厚そうだが、ややボケ気味なところは、“そーねー”と思わなくもない、かな。
個人的には、チェーザレの性格が、何かちょっとイメージと違うので、うーむなのですが。って日本語書けや。


只今文庫刊行中の松本零士『天使の時空船』(中公文庫、全6巻予定)天使の時空船―レオナルド・ダ・ヴィンチの伝説 (1) (中公文庫―コミック版 (Cま1-1))
まぁ、“松本零士だなぁ”と云うか……いきなりSFだしね。
うん、多分時代考証は結構してるんだと思うのですが、そのSFテイストが、すべてをちゃらにしているような――まぁ、これは松本零士サーガの一環として読むのが正しいんだろうなぁ。
純粋に松本零士ワールドだと思って読むと面白いです。


異色! かわぐちかいじの『COCORO〈心〉』(白泉社文庫、1〜2巻)COCORO〈心〉 (第1巻) (白泉社文庫)
かわぐちかいじで海外もの、と云うだけでもびっくり(『沈艦』や『ジパング』のイメージが強いもので)ですが、それがレオナルド・ダ・ヴィンチ
やぁ、まぁ面白いですよ。ロレンツォ・イル・マニフィコには、先生あんまり重用されてなかったけどね!(笑) ボッティチェルリとかがローマへ派遣された時、先生一人だけミラノ行き、しかも音楽家として、だったけどね!
私はこの人の他の話は読んでないのですが、この先生は海江田(沈艦)に似てたりするのかな? 何か、2巻の巻末インタヴューに、そんなことが書いてあったんですけども。なんか、こんな奴いるわきゃねぇ的無垢な天才、みたいなんですけども。それともあれは、普通の人の目から見たらこうだと云う先生像なのかな?
ただ、この人の視線と云うのは、おそらく先生の絵画における野心を、ある意味正確に切り取っているような気がします。人間のすべてを絵に――まぁ、すげぇ野心だわね。でもまぁ、先生の絵っていうのは、そういうものかも。
それを読むためだけでも、この話は価値があると思います。
子供ミケちょい出。
ところで、これ、2巻の最後に“第一部おわり”って書いてあるんですけども、続き描くの? それで“全2巻”じゃないの? ……気長に待つ感じですのぅ。


最後。
六田登『ライオンは眠らない』(小学館てんとう虫コミックスSpecial)ライオンは眠らない (てんとう虫コミックススペシャル)。『小学五年生』掲載のダ・ヴィンチ話。
これ、小五には厳しくないか? 碌でもない(失礼)ギャグが、小五向きといえば向きなのですが、結構芸術論とかしっかりあるし、社会情勢なんかも結構描いてあるし――世界史がわかんないと、わかりづらいような気が……
しかし、その芸術論のあたりとかが、このお話を大人の鑑賞にも耐え得る話にしているような気もします。
つーか、ミケ! ミケランジェロが! 身長が結構ありそうですが(笑)、考えうる限りで一番リアルっぽいミケ! 可愛いですよ、ミケランジェロ! 「私の仕事は彫刻家だ!」って、あの局面で云うか! めちゃめちゃ、っぽい! ラファエッロくんは、これはこれでそれっぽく。
サライがガキんちょ。アンボワーズ時代なら、もう36だった(!)はずですが。しかし、これはこれで面白かったけどね!
先生は、このお話のが一番近いなーと思いました。
しかし、六田さんって、『F』のイメージが強かった(仕事の関係上)のですが、『ダッシュ勝平』もだったのねー!


ああ、面白かった!
やっぱり、青年誌系の漫画家さんは、画力がしっかりしてるなぁと思いました。
本当は、この他に『白のフィオレンティーナ』(戸川視友 冬水社)とかあったのですが、25冊も読む気力がないし、どっちかと云うとミケの方がでばってる上に、全然イメージと違うので、パス。


でもって、来月の新刊ラッシュは、ディック・フランシス『勝利』、週刊・冲方丁の『マルドゥック・ヴェロシティ』3冊と、金田一蓮十郎『ニコイチ』2巻、よしながふみ『大奥』2巻、船戸明里Under The Rose』4巻目、楠本まきの新作と前田とも『黒の太陽 銀の月』6巻、ひかわきょうこ『お伽もよう綾にしき』2巻、くらいかな。
あ、今日の書評で見た赤坂憲雄網野善彦関連の新書買わなきゃ。
そう云えば、こないだ神保町で買った羽仁五郎岩波新書『ミケルアンヂェロ』、アンコール復刊されてて、何となく悔しい……いや、安く買ってるんですが! 何だかね……


まぁいいや。
しかし、来月の欲しい本、みんな20日以降の発売とは、これいかに……


あ! 書き忘れてた!
花田一三六氏の『野を馳せる風のごとく』が、確かソフトバンクGA文庫から復刊されてますね! シリーズ名がちゃんとついて(!)、“戦塵外史”となってました。自分的には“大陸シリーズ”とか云ってたのですが。
何か、全三巻で、単行本未収録の短編も加えられるのだそうで――最初の一冊は買わないけど(スニーカー文庫版でもってるからね)、残り2冊は買わなくては!
つーか、そろそろ新作出してくださいよ、花田さん……
あと、この調子で、冲方の『黒い季節』も復刊されてくれないかなぁ……


それにしても、最近、好きな作家さんが再度脚光を浴びたりして嬉しいですね。
あとは――高瀬美恵さんが出てくれれば、もっと嬉しいんだけどなぁ……

何気にいろいろ買ってしまった……

出るときはまとめて出るなぁ……


えーと、まずはコミック2点。
祝完結! の朔野安子『姫君の条件』8巻。姫君の条件 第8巻 (花とゆめCOMICS)
おお、そうきたか! と云うED。うまくまとまったなぁ、とか云っちゃいかんか。
結構愉しんで読めました。キールは、きっとあのまま(以下略)なんだろうなぁ、と思いつつ、まぁそれはそれで幸せなんだろうなぁとも思いました。
感想じゃねぇよコレ。うん、愉しかったので、これでいいや。


次。待ってました、戸土野正内郎イレブンソウル』1巻。イレブンソウル 1 (BLADE COMICS)雑誌立ち読みしながら待ってましたとも!
この人の書くお話は、いつも結構好きだ――がっつり読ませてくれるけど、『ベルセルク』ほどヘヴィでもないしね。掲載誌が『ブレイド』ってのは、結構微妙なとこなんじゃないのかなぁ――女の子が好きな話かどうか謎だし。好きですか? →女の子
しかし、考えてみれば、この人の最初のコミック出たときから買ってるんだよなぁ……(昔はコミック担当でしたからね) 売場が××にあった頃だから、そうか、もうじき10年とかか……と、ちょっと感慨にひたってみたり。って、あたしが浸ってどうするか!
まぁいいや。
とにかく、謎だらけの出だしなので、今後の展開に注目ですね。


あと、小学館ワンダーライフから、ヘンな本が2冊。『ライトノベルを書く!』ライトノベルを書く!―クリエイターが語る創作術と『はやわかり!! ライトノベル・ファンタジー』。はやわかり!!ライトノベル・ファンタジー
とりあえず、表紙は『ラノベファンタジー』の勝ち。売場のスポオタS氏と、“こっちのが売れる!”とやってた我々は、所詮はコミック系出身の本屋です。
まぁでも、『書く!』もメンツはいいですよ。冲方とかオーケン劇団ひとりとか、新城カズマとか山下卓とか乙一とかのインタビューや鼎談や小説が載ってたり。
『FT』は、例文がすっごいノリノリで(笑)、笑えました。まぁ、30日で話一本書けたらそりゃすごいし、何より、あのチェック項目を埋めるのは、絶対独りじゃ無理だ! 誰か客観的な読者がいないと不可能だよ!(笑) “ひとりよがりな文章”は、それ書いてる人間にはわかんないから!
しかし、送品票で“ワンダーライフ”シリーズになってるから、何はじめた小学館、とか思ってたら……何と新レーベルのプロモ&投稿募集用の本だったらしい。まぁ、金かけるなぁ。
しかし、一部の人に朗報なのは、結構短い話でもOKな賞だってことかな、両方とも。400字詰めで45〜420枚って、結構幅があるよね。玉石混交になる、のかな? どうだろう。
『書く!』でいみじくも冲方が云ってたとおり、最近の話って読む気のしないのばっかだからなぁ。小説書く地力がついてないって云うか。プロとして読ませるつもりなら、最低でも高校課程終了程度の学力は必要だし、それを応用して使える力もないと、前に貶した『フェンネル大陸 偽王伝』(高里椎奈)みたいになっちゃうんだよなぁ。インプットが弱いのに、アウトプットしてばっかじゃ、中身薄くなるってーの。本館参謀の科白じゃないですが、“コピーは劣化する”ね、本当に!
まぁ、このプロモで新しい作家(面白いひとね!)が出てくるといいんだけど――今時の若い子にゃ、もう難しいんじゃないのかなぁ……


そういえば、レオナルド・ダ・ヴィンチに関していろいろ調べているのですが、なかで“ニース版 モナ・リザ”と云うのに遭遇したのですけれど――それの画像が見つからん! アイルワース版はあるのになぁ……どっか落ちてませんかのぅ、つぅか、なんかの本に載ってると、前に見たブログ(どこだっけ?)に書いてあったのになぁ……とほほほほ……

超↑放置プレイからの帰還。

うはぁ、久々に来てみたら、去年の暮れが最終更新ですかよ。すごい放置プレイだ……ありえねぇ。


えぇと、最近書いてなかったのは、まぁ、ぶっちゃけ読みたい本がなかったからってのが大きいかな――あと、専門書ばっか買ってたし、特にここ2ヶ月ほど。
まぁ、デザイン変更もしたことだし、まとめてここ最近読んだ本のことなど。


まずは新刊を幾つか――小説から。
多崎礼煌夜祭』(中公C Novels Fantasia)。煌夜祭 (C・NOVELSファンタジア)第2回C Novels大賞の、大賞受賞作だそうで。
えーと、イラストがよかったそれだけかい!
うーん、それだけ、ではないのですが、多分イラストがきれいなので、それで結構手に取ったひと多かったんじゃないかなーと。悪くはない、けど、積極的にいいとも思わない。ごめん、私は面白いとは思わなかった――つまんないのとも違うんだけど。
何だろう、淡々と読めるんだけど、何か後に残らないと云うか。あと、クォルン以外のキャラがあまりにも弱かったので、誰が誰だか途中でわからなくなった、のは、私の波動速読法がいかんのか。
地図見たときの「十二国記みたい」と云う危惧は外れましたが、これは、薄い宮部みゆきの山と谷がないの、って感じか……(すげぇ云い方だなオイ)
まぁ、この先同じworldで書いてくのだかどうだか知りませんが、2作目以降を待ちます。


小学館からオノナツメが2冊――『LA QUINTA CAMERA』LA QUINTA CAMERA―5番目の部屋 (IKKI COMIX)と『さらい屋五葉』第一巻。さらい屋五葉 第1集 (IKKI COMICS)
『LA 〜』は、いつものイタリア舞台もの。何となく『リストランテ・パラディーソ』リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)みたいなイメージでいたら、おっと頭身が違う!
うん、でもほのぼのとして、これはこれで味があるなと思いました。絵で、読む人を選ぶかもねとは思いますが。オノナツメbasso好きは、買って損はないでしょう。
『さらい屋〜』は、うって変わって時代物。頭身もペンタッチも違うので、続けて読むと一瞬「うぉっ!?」と思うかも。
まさしく“攫い屋”と、巻き込まれる浪人・政のお話。犯罪がらみなのに、何故か毒が少ないという、摩訶不思議な話ですが、これはこれで新境地、かな。ちょっと以後に注目です。


で。
最近レオナルド・ダ・ヴィンチにはまっていて(しかしながら、『コード』は未読、つーか読まねぇだろう)、実はここ最近の専門書買いはそのせいだったりもしたのですが。
まぁ、ダ・ヴィンチ系フィクションに飢えていた関係で買った本の感想など。


まずは『レオナルドのユダ』服部まゆみレオナルドのユダ (角川文庫)
最初に買ったダ・ヴィンチ系のフィクションでしたが、どうしても頭に入ってこない――サライがただのお馬鹿だからか、あまりにレオナルドから遠いキャラから語っているからか。とりあえず、モナ・リザのモデルは×××じゃない(ネタバレ)だろうと思いつつ、この本はそっと閉じておく。


次は『逆光のメディチ藤本ひとみ逆光のメディチ (新潮文庫)レオナルドの語った小説の中身とは――というお話。とりあえず、ジュリアーノ(パッツィの乱で暗殺された方)とレオナルドは、何にもなかったろう、むしろ師匠のヴェロッキオとの方が……と思って終り。これも頭に入らず。困ったなぁ……


意外と読めた『薫風のフィレンツェ榛名しおり薫風のフィレンツェ (講談社X文庫―ホワイトハート)但し、これはミケランジェロがメイン。ミケ17歳時のフィレンツェに、レオナルドはいなかったろ、とか、画家とか彫刻家はそこまで優遇されてなかったろ、とかいう突っ込みはすれども、これは比較的頭に入ってきたなぁ。子供向けだとは思いましたが……(チームワークとかゴージャスとかいう言葉と、ボッテーガとかマエストロとかいう言葉を平気で混在させてるあたりが)まぁいっそその方がいいのかもね、清々しくて(笑)。
レオナルドはエロオヤジ。で、“恰幅がいい”と云われると、“デブ”だと思っちゃうのは私の語感がいかんのか。まぁ、あそこまでエロ好きではないと思いますよ、あの人は……
って、この翌年にサライ拾ったんじゃん。フィレンツェ来てる暇あるのかあんた!
とりあえず、これは続きも買ってみよう。笑うと思うけど(笑)。


デュアル文庫は読まずに切り裂いた『天使の血脈』天使の血脈 (トクマ・ノベルズ)『堕とされしもの』上下巻堕とされしもの〈上〉―天使の血脈 (トクマ・ノベルズ) 堕とされしもの〈下〉―天使の血脈 (トクマ・ノベルズ)篠田真由美
ファンタジィ、だなぁ。1巻目はラストにちょこっとだけ、2巻目は全編出ずっぱり。どうもこの人の文章は、私と合わないんだよなぁ……最初に買った時よりは読んだけど、多分続編が出たら、完全イラスト目当てだと思います。


『ジョコンダ夫人の肖像』E.L.カニグズバーグジョコンダ夫人の肖像は、かなりよくできたお話。児童書としてよりも、歴史系のライトノベルとして読んだ方がいいのかも――ネットで見てたら、この人の他の作品が好きな人はあまり褒めてないし。
とりあえず、サライが良い! ベアトリーチェはあんな性格じゃないと思う(だって、イザベッラ・デステの妹だし!)けど。良かったですよ、普通に。


一番面白かったのは『レオナルド・ダ・ヴィンチの空想厨房』S.ラウス&J.ラウス。レオナルド・ダ・ヴィンチの空想厨房
エルミタージュから、ダ・ヴィンチの料理に関する手稿=ロマノフ手稿が見つかった! と云う設定の下に繰り広げられる、レオナルドと愉快な仲間の食に関するあれこれの話(勿論フィクション)
とりあえず、ありそうなレオナルド+サライで大笑い。「イモリを湯に入れてさっと殺し」ちゃいかん、料理のレシピで! 菜食主義者のクセに、何故豚の目玉の料理を食いたい! など、突っ込みつつ読むと良いでしょう。
この本の中身を、本当のことだと信じた人が結構いるそうですが――うん、ありそうだよ、これ! 興味があれば、是非ご一読を!


で、あと漫画なんですが……
川原泉の『バビロンまで何マイル?』とかありますが、ここはさいとうちほの『花冠のマドンナ』が良いんじゃないかなぁ、いや、チェーザレが、こっちの方がぽいと云うだけの話ですが。
『白のフィオレンティーナ』は、ミケがハンサムすぎ&レオナルドが偏屈すぎなので、読まなくてもいいや。


次は――もうちょっとまめに更新したいけど……面白そうな本が出れば、ねぇ……

今年の総括。

めちゃめちゃ放置プレイだった今年の読書日記ですが、簡単に総括を。


ええと、今年は本買わなかった――担当が雑誌になったから、では多分なく、読みたいと思える本が少なかったと云う方が正確。
だから、『ユリイカ』のマンガ特集とか買っちゃうんだけど。
つかさ、それの対談とかで「マンガは面白くなくなったか」って話をしてるんだけど、いや、擁護したい気持ちはわかるけど、今のマンガつまんないだろって云う。
つか、最近のマンガって、人間ちゃんと書かない、つぅか書けてないし。そして、書いてるつもりの話は底が浅い。小説も近いものはありますが。
結局、一部の突出した人以外はどうにも、ってカンジ?


一旦ここでストップ。続きはまた。

さらに放置プレイ。

いえ、いろいろ本は読んでたんですが……忙しくってさ――話書きたい熱もあったのですが、ここのとこの創刊誌攻勢でね、っても私のとこはpsikoのみですがね(苦笑)。
ポプラ社さん頑張るなぁと思いつつ、papyrusより売れてるというこの事態はどうなのか。広告がつがつ打ってるから? だけってこともないよなぁ……


さて、えーと、今回は完結! 『スピードグラファー 3』スピードグラファー〈3〉 (ハヤカワ文庫JA)(仁木稔 ハヤカワ文庫JA)。とりあえず、一気に読みましたよ。
相変わらず、銀座ひばりが好きじゃない。水天宮は、前回の過去篇で好きキャラに転じたのですが、ひばりはなー。名前もイマイチ。どうしても“美空”ってつけたくなるよね、ってのはおばあちゃんだけ?
今回、割と萌えた(!)のは、辻堂と福本官房長官のやりとりかな(笑)。鬼畜好きなので――その辺は、まぁね。仁木さんって、こういう、ちょっと両性具有チックなキャラの描写とか巧いよな。って、私のシュミなだけですか、そうですか。
水天宮は、結局おいしいとこどりなキャラだったなぁ。ラストもね、雑賀じゃないんだ、って云っちゃいかんのかもしれないけど、影薄かったよ主人公! 水天宮の最期に、しんみりしたりしなかったり。映像だったら、クラシック系のピアノ曲(アレグロ――FF7ACの戦闘曲ピアノver.みたいな)で盛り上げつつ泣かせるとこだよね、と思ったけど、アニメの演出違いそうだ。まぁ、シュミの問題ですが。
そうですね、最初の設定(アニメの)がどうにも個人的に合わない部分はあるにせよ、非常に面白く読めました。
ただ、仁木さんには、早いとこ普通の、ご自分の話を書いていただきたいなぁとは思いましたがね。
次回作を待ちます。


次。
きっぱりはっきり表紙買い、『オートマート』オートマート (講談社X文庫 ホワイトハート)(七瀬砂環 講談社WH)。高屋未央の表紙だったので。
しかし、これは買って損はしなかったな。つぅか、本の形態のまま持っといてもいいかも。
17世紀くらいのドイツのイメージの国だそうで……そうかな? イギリスではないし、フランスでもなかろうが、どっちかっつーと、ベルギーとか、スイスとか(時計と云えば!)みたいなイメージで読んでましたが。
まぁ、読めた、が、難を云うなら、話が短い。仕掛けに比して、短すぎるくらいだと思う――リザメアとかカロディノとかリートフォーンとかをちゃんと生かして書くなら、この倍、せめて1.5倍は欲しかったな。つぅか、そうでないなら、リートフォーンとかを悪役にしたほうが収まったんじゃないの? 役として、音楽がらみでリザメアと被ってたしね。みんないいひとでした、にするのは、この枚数ではややきついような気がしましたよ。350枚(多分)では、キャラの書き込みは3人が限度じゃないのかねぇ。なのに、5人とか6人とかメインキャラとして出すから、中身が薄くなるんだよ。編集さん、しっかりして〜、って、講談社ラノベ周辺フィクション系の編集は、今駄目なんだよね、そう云えば……いや、雑誌や書籍第二編集部系がいいのかどうかも謎ですが。
まぁ、新人さんなので、今後に期待、させてくれると嬉しいですね。


編集の話で、ちょろっと思い出したのですが、最近のラノベ系の編集で、まだちゃんとしてそうなのは電撃、角川のスニーカー(ルビーとビーンズは知らん)、富士見ファンタジア(ミステリーは以下略)、コバルト、くらいじゃねぇのかと云う話を友人としており。
ノベルス系はズタボロ。徳間Edge、前にぽしゃったも同然の作家、昔の名前で起用するなよ(西魚リツコ――阿會なんとかの漫画家時代のPNですな)。つぅか、ちゃんと鍛えなおしたの? あのままなら、どうせ2冊目出て終わるよ? あの時の、ゲラ読みに費やした私の4時間を返して戴きたいものです。マジ。
中公は、いつもぶつぶつ云ってる通りだしね。
講ノベは、言語道断! つぅか、FT書かせるなら、担当は、それに突っ込みいれられる程度の歴史のお勉強はしておけよ、つぅか、ああいうのって高校生レベルの歴史認識で足りるはずなんだけどね!
つぅか、真剣に、版元がどういう認識で書籍担当編集を育てているのか、とくと聞いてみたい。雑誌編集のデザイン能力に関する認識もな!


そうそう、本日、ちょっと変わったお客さんがいまして。
公募ガイド持ってきて、「どの文学賞がいいんですか?」って……アナタねぇ、100枚しか書いたことなくて、メフィストとかのエンタメ系は無理だから、つぅか店員に訊くなー!!!!!
第一、自分が何を書きたいのかもはっきりしてないで、「箔つけたい」って、そりゃあ甘いね、甘すぎるよ。それで、物書きになって、小説を書き続けられるわきゃねぇ。
私が真面目に持込をしてた10年位前(そう云や、あの時の担当さんも中公にいるな……)ですら、エンタメは250〜350枚は書けないとお話にならなかったってのに。今じゃ350〜450だぜ、メフィストなんか。
第一、プロになったら、下手したら3ヶ月スパンでその長さだぜ? わかってんのかな、あの兄さん?
つぅか、三十路も半ば過ぎて、夏目も難しくて読めないってのに小説書こうとは、いい度胸じゃねぇ?
とりあえず、こういう人が、延々と投稿しては落ち、になりがちなタイプなのね、と、妙に関心はしちゃいましたが。
私? 私は今、二次創作がやりたいからやってるので。それに、今年1年で、少なくとも500枚は書きましたよ、二次だけどな!


まぁいいや。
次……は、1月の予定次第か……